non-residential work

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今、まさに荷物を詰めている最中です。持って行く服をどうしようか、前日夜なのに悩んでいます。

聞くと、現地の気温は25〜30度程度とかなり暑いのですが、私の経験から言って北の国ほど当然ながら夏は過ごしやすいのですが、そういうところはたいていクーラーがなかったりして夏の室内は蒸し風呂だったりします(典型例がロンドン)。逆に、年間を通じて暑いところほど夏は部屋の中はガンガンクーラーが効いていることが多いので、むしろちゃんとしたジャケットなどを着ておかないと寒いのです。なので、暑いところに行くにもかかわらず、スーツ上下1着、薄手のジャケット、長袖シャツ3着、半袖シャツ2着、チノパン2本(1本は少し厚め)を持って行くことにしました。

さて、話は変わってタイトルの内容(事前課題)について、少しご紹介します。

IFDPのコースガイドには、「このプログラムは4週間のresidential
programmeと、その前にある2週間のnon-residential
programmeからなります」と書いてあり、さてnon-residential programmeとは何をすることだろうかと思っていました。




そうしたら、先々週の木曜日に突然、"pre-course
information"と題するメールが送られてきました。IFDPに参加者に向けたさまざまなガイダンスが書かれたメールに、「ケース・ライティン
グ」のコースの担当講師、Lluis G.
Renart教授(マーケティング)からのメッセージレターが添付されてます。開いてみると、上の写真のようなPDFでした。内容は次のような感じ(超訳)です。

「IFDP 2008の参加者の皆様、

皆さんもご存じの通り、IFDPにはケースライティングのコースも含まれます。ケースを書きながらお互いの経験や学問的知見を共有するのは楽しいですよ。皆さんもぜひケースを書いてみましょう。ケースというのは、書かなきゃ上手にならないので、以下のような手順でまずニュービジネスに関するケースのドラフトを書いて、バルセロナに持ってきてください:

  1. 貴方の知見でケースを書けそうな、仲の良い企業を見つける
  2. そこのマネジャーのところへ行き、その会社の現状と最近の課題について聞く
  3. そいつを2〜4ページのドラフトに書く
  4. ドラフトは課題を明らかにしたところ、あるいは読み手に「解決のためのオプションとして、この企業はどうすべきか?」と問いかけるところで終わるようにしてください

1次ドラフトができたら僕に送るか、バルセロナに持ってきてください。それをたたき台にして議論します。これは、2週間のIFDPの事前課題の1つなので、そのつもりで。じゃあバルセロナでお会いしましょう。リュイス・レナルト」

いやー、宿題があるならもうちょっと早めに言って欲しかったですよ。まあ、いいですけど。

一応ですね、僕もこういうこともあろうかと思い、実は英語のプライベート・レッスンの時間も利用しつつ、連休中から先日書き上げたばかりのマーケティングのオリジナルケース「上海のサントリー」を、着々と英訳してネイティブ・チェックを入れてもらっていたのです(まだ半分ぐらいしかできてませんけど)。

なので、本当はケースライティングのコースでは「上海サントリー」をお土産にしようかと思っておりました。しかし、「ニュービジネス」で「マネジャーの今直面してる課題」を書けと言われると、さすがに1996年当時のサントリーの話を出すわけにもいかないなあと思い、先週からまた新しくケースを書いています。

ケースのネタは、何にしようか(いろいろとあれやこれや思いついたのですが)悩んだあげく、一番あとで追加の情報収集をスペインから頼みやすそうという理由で、僕のカミサンの手がけている新規事業の話にしました。

まだ事業として立ち上がってすらいない話なのですが、世界のトップクラスのビジネススクールの教授がカミサンのビジネスプランにどんなダメ出しをしてくれるのか、今からすごい楽しみです。

ちなみに、「ケースは書かなきゃ上手にならない」というIESEの教授のお言葉、まったくその通りだなあと思います。厳密に言えば「自分で書いて自分で教える、を何度も繰り返さないと上手にならない」ですね。フルケース2本書いた僕も、つくづくそう思います。実は最近IMEでも、新人FCスタッフに「日経ビジネス」などの経済誌に掲載された企業事例をケースにしながらクラスを設計し、ティーチングを作るというトレーニングプログラムを実験的に始めています。

ケースライティングのコースで、僕の書いたケースがどんなふうに叩かれて変わっていくのか、プログラムが始まったらまたご報告したいと思います。