成田空港の地下通路


今回、すべての空路をビジネスクラスで移動することになりました。たぶんビジネスクラスを使わなければ知らなかっただろうと思うのが、成田空港の地下通路です。

今回、航空会社はスイスインターナショナルを使ったので、ビジネスクラスの顧客はスターアライアンスのラウンジを使える。それで、第1ターミナル南ウィングで出国審査し、そのままずーっと右側に歩いて第5サテライトの両替店に寄ってから近くのANAのラウンジに行ってみました。
ところが、ラウンジの受付の人に搭乗券を見せると「出発ゲートが35番なので、このラウンジからだと歩いて10分かかります。第4サテライトか第3サテライトのラウンジを使われた方が良いですよ」と、声をかけられました。フロアマップを見てみると、確かに第5サテライトから見て第4サテライトと第3サテライトの中間にある35番ゲートは、正三角形のちょうど底辺の中心と頂点の位置関係にあります。

http://www.narita-airport.jp/jp/guide/map/index_t1.html

これは確かに遠いなと思い「じゃあ、別のラウンジに行きます」というと、「第4サテライトへの連絡通路をご存じですか」と聞かれました。第5と第3、第3と第4を結ぶ三角形の2辺にはもちろんフロア続きになっていますが、マップ上は第4と第5の間には道がないことになっています。「あるんですか?」と聞くと、「はい、1階までエレベータでお降りいただければ、そこに動く歩道が」とのこと。

で、フロアを降りて行くと、2階(地上階)からさらに下に降りるエレベータがあります。それを降りると、目の前にずどーんと地下を通る巨大通路が現れました。東京駅の京葉線連絡地下通路よりもっとでかくて長い(笑)。しかも人影がまったくありません。

ずーっと動く歩道を5分ほど歩いて、第4サテライトのラウンジに着きました。出発まで時間の余裕があるからのんびり歩いていられるけど、もし第5サテライト近辺で搭乗時間に間に合わなくなって、「お客様、地下通路を通って30番ゲートにお越しください、それが近道です」とか言われて1人でこの地下通路を走ったりするはめになったら、マジで泣きそうになるだろうなとか思いました。(←実は過去にそういう経験があります。成田じゃないけど)

それにしても、スターアライアンスというのは凄いですね。南ウィングはANA、ユナイテッド、ルフトハンザ、スイスエアー、シンガポール、アシアナ、スカンジナビアなどの航空会社のカウンターが集結しており、さながら「スターアライアンスウィング」の様相を呈しているのですけど、その南ウィングの出発ゲートの正三角形の3つの角のうち2つにANA、1つにユナイテッドがビジネスラウンジを構え、アライアンス各社のビジネスクラス客に提供しています。どこのゲートから出発する顧客にも最寄りのラウンジを使えるようになっているというわけですね。

こうやって世界中のハブ空港のビジネスラウンジを提携各社で囲い込まれれば、もうビジネス客はそのアライアンスネットワークから離れられなくなりますよね。迷走しまくっているワンワールドに比べて、スターアライアンスの戦略の見事さを痛感した次第。