スペインの吉田さん発見

Dscn1836今日は、IFDPのプログラムの初日でした。宿舎で朝ご飯を食べてから宿を出ると、後ろからアフリカンの女性が追いかけてきました(っていっても超デブのおばちゃんですが)。「IFDPの人だよね?一緒にIESEまで行こう!」というので、歩きながら会話。聞いてみると、同じマーケティングの専門の先生で、ヨハネスブルグから昨日来たばかりだそうです。

バルセロナキャンパスに着くと、9:00から早速セッションがスタート。最初に学部長のホルディ・カナルス氏が出てきて、「ここでは何かを一方通行で受け取ろうとするだけでなく、お互いから学び合っていってください」とあいさつ。4月に東京であった50周年記念セミナーで45分間ものすごい早口でしゃべり倒していたのに比べると、ずっとゆっくり、分かりやすくしゃべってくれました。

次に、IFDPのプログラム・ディレクターのハビエル・サントマ(Javier Santomá)教授が登場。専門分野やIESEでの仕事などを自己紹介した後、33人の受講者にも自己紹介を促しました。僕は、グロービスという日本最大のビジネススクールで普段はマーケティング定量分析を教えていること、講師育成やケース開発をしていること、トヨタ業特など日本のトップ企業の研修にかかわったので、トヨタの問題解決については多少の知識は提供できること、などを話しました。

他の参加者は外部ブログにも書きましたが、世界中の本当にいろいろな国から来ていて、アカデミックなバックグラウンドもモノ系、カネ系、異文化マネジメント、マクロ経済、公共政策、ITマネジメント、ビジネス法務、ビジネス倫理、ベンチャーキャピタルコーポレートガバナンスイノベーションなど様々。珍しいところでは、途上国のファミリーマネジメントのコンサルティングをしている、という人もいました。

その後、サントマ教授がIESEの歴史などを簡単に説明してから、コーヒーブレイク。ここまでで1時間半です。

【本場のケースメソッド】

さて、その次のセッションは、今日のメインプログラム、「なぜケースメソッドなのか?」と「ケースメソッドによるアプローチの理解」という2つのセッションです。講師はカルロス・ガルシアポント(Carlos García-Pont)教授。前半は「インタラクティブ・レクチャー」によるケースメソッド教育の本質の講義(というか議論)、そして後半はHBSのミドルケース「Sands Corporation」(C-161-E)を使った、ケースメソッドの実演とそのティーチング方法の解説でした。そう、ここまで読んで分かった人もいると思いますが、まさに吉田さんが社内勉強会でやっていることそのもの!でした。

2つのセッション、とても面白かったのですが、前半は録音するのを忘れて聞き入ってしまっており、無意識のうちに手元のノートに取ったログしか残っていません。後半のケースメソッド実演は録音できましたので、後日お聞きいただけると思います。

前半の「ケースメソッドの本質」については、事前にHBSの「Because Wisdom Can't Be Told」(9-451-005)というメインリーディングを配られており、それを読んだ上での参加だったのですが、そこに一言も書いていないワードがLPになっており、凄いなあと思いました。

ノートに記録したその流れを、以下にちょっと再現してみたいと思います(訳は川上による超訳=聞き取れなかったところはたぶんこんなことをしゃべっていたはず、という想像)。T:講師、S:受講者