「聖ヨハネの日」前夜祭(Fiesta de San Juan)


先週の金曜日にさまざまなグループ発表のあるコースの最終回があり、今週は1セッションのみのプログラムがちょこちょこと入る以外は金曜日に閉講式とクロージング・ディナーを残すのみとなりました。4週間(実質3週間)でしたが、今から思うとあっという間だったなあと思います。

今週はバルセロナのローカルホリデーが6月24日、6月26日と続き、その2日はIESEも休みです。24日は夏至なのですが「San Juan(サン・フアン=スペイン語で聖ヨハネのこと)」の日と言われ、謂われはよく分からないのですがカタルーニャの人たちにとってはとても大事なお祭りのようです。月曜日の夜、受講者の仲間たちが「今日はあちこちで花火が上がるから、街に出かけて夕ご飯を食べよう」と声をかけてくれたので、男女4人ずつ、8人のメンバーに僕も同行することに。
メトロに乗ってランブラス通りまで行き、ジャウメ1世広場(Plaça de Jaume I)あたりのレストランを探し回ったのですがどこも一杯。そりゃそうです、予約もなしにこんなお祭りの日に街に繰り出して、空いているレストランがあるわけもない(笑)。で、ふらふらと歩いてバルセロネータ(港)に出てしまいました。

ここまで来たら、もうバルセロネータでレストラン見つけるしかない!と、大混雑のバルセロネータに入っていき、海岸に面したところでようやく9人分の席を作ってくれるというレストランを発見。おお、良かったーと盛り上がったのもつかのま、用意された席は海岸に面したテラス席の一番外側。テーブルの隣にはなぜか野外用のでかいスピーカーが海に向けて立っており、DJ卓があって大音響でサルサなどがかけられ、しかも路上ではひっきりなしにねずみ花火やロケット花火が点火されるという、まるで戦場のまっただなかのような(笑)席でした。

静かなところで食事がしたい、と言い続けていた女性陣はがっかりを通り越してあきれ果て、しまいに笑い出す始末。でももうランブラス通りから1時間以上歩き回ってるし、ここしかなかったんだからしょうがないじゃん!と言い張ってメニューを注文し、食べ始めてみると、なんとこれがすごくおいしい!バルセロネータと言えば、シーフードを使った料理が安くておいしいレストランがたくさんあるとは聞いていたのですが、これほどおいしいとは思いませんでした。

写真は、僕の注文した「海の幸のパエリャ(Paella de Mariscos)」2人前を、お皿に取り分けてもらっているところ。とてつもないボリュームですが、生まれて初めてこんなおいしいパエリャを食べました。他のメンバーが注文した「イカ墨のパエリャ(Arroz Negro)」もちょっと味見させてもらいましたが、こちらも絶品でした。一緒に飲んだサングリアもおいしかった。9人でケーキとコーヒーまでお腹いっぱいになるまで食べて、1人あたりたったの24ユーロでした。

目の前では、スピーカーからかかるビートルズサルサアレンジ(笑)のナンバーに合わせて、路上がディスコに。食事を終えた女性陣は我も我もと飛び出して行き、ひっきりなしに花火が弾ける中で、地元の人たちの輪に入って踊り狂っていました。昔から僕はこういう時あまり踊りには加わらない人なので、みんなのカバンを抱えて荷物番。でも、夏至バルセロナのお祭りムードをこれ以上ないぐらい堪能できて、本当に良かったです。

ちなみにこのレストラン、メニューもスペイン語、フランス語、ドイツ語、英語と揃っており、ウェイターたちも紳士的で、観光客には入りやすいお店でした。「どこの店か教えて〜」と言われそうですが、帰ってきて調べてみたらもう既にレビューを書いて下さっている方がいました。Almirante Cervera,34にある「Restaurant Salamanca」です。レビューには「高かった」とありますが、イカリングとかパエリャとか食べてる分には全然高くなかった(ただし、ぼーっとしていると間違えた勘定書きを持ってくるので注意)です。バルセロナでシーフード料理にご興味のある方はぜひどうぞ。